むし歯治療
むし歯治療
定期検診を受けて、むし歯の予防と早期発見を目指しましょう。むし歯になってしまった方も、ひどくなる前に治療を受ければ簡単な処置で済みます。「痛くなく」「不安なく」「再発のない」治療を心がけている当院で、歯が長持ちするむし歯治療を受けましょう。
「歯科医院は歯が痛くなったら行くところ」と考えている人は、残念ながら少なくありません。歯科医院にこまめに通って定期検診を受ければ、治療をする機会はぐっと減ります。治療に時間がかかるほどむし歯が進行する前に、歯科医院に通う習慣を作りましょう。
むし歯の進行と対策
むし歯の進行は5段階あります。もちろん早い段階で治療をすれば、期間が短く処置は簡単です。
段階1.脱灰(CO)
●症状
歯の表面部分のむし歯です。痛みは感じません。
●治療法
自覚症状がないので、定期検診を受けなければ見つかりません。削らなくても、フッ素入りの歯磨き剤を使った毎日のブラッシングで進行を抑えることが可能です。
段階2.エナメル質のむし歯(C1)
●症状
歯の表面にあるエナメル質が溶けている状態です。むし歯部分が黒くなっていますが、痛みはまだありません。
●治療法
自覚症状はほとんどないので、定期検診を受けなければ見つからないことがほとんどです。むし歯部分を削り取り、詰め物をするだけの簡単な処置で治療は終了します。
段階3.象牙質のむし歯(C2)
●症状
むし歯がエナメル質の下にある象牙質にまで達した状態です。冷たいものだけでなく、甘いものがしみることもあります。
●治療法
むし歯部分を削り取り、詰め物をします。削り取った部分の大きさによっては被せ物が必要です。比較的短い期間で治療が終了します。
段階4.歯根のむし歯(C3)
●症状
むし歯が象牙質の下にある、歯の神経まで到達しています。激痛を感じ、歯ぐきが腫れて膿が出ることもあります。
●治療法
場合によっては、神経を抜く根管治療が必要です。複数回の通院で根管内の汚れを取り除き、被せ物をします。定期的な来院が必要で、終了までには期間を要します。
段階5.歯の根以外は崩壊したむし歯(C4)
●症状
歯の根以外は、歯が崩壊しています。神経も死んでいるので、痛みもありません。
●治療法
段階4と同じ治療を行いますが、治療をしてもメリットがないと判断した場合は、抜歯をすることがあります。ここまでひどくなる前に、歯科医院で治療を受けましょう。
歯髄保存.MTA覆髄療法(歯髄保存治療)
MTA覆髄療法とは歯髄神経を「残す」治療のことです。
むし歯に罹患した組織を除去する場合、神経がある部位まで削ることがあります。この際、やむを得ず歯髄神経を除去するのが通法でした。しかし、歯の神経は一度除去すると二度と再生できません。たとえ神経が露出してもMTAセメントで覆うことで歯の神経を温存できます。神経を取らず治療することで歯の寿命を延ばす可能性があります。
- 適応症が限られる
歯髄にまで感染が及んでいる場合や何もしなくても痛いなど、炎症歯髄や感染歯髄は非適応症になります。 - 歯髄を保存できないことがある
MTAによる覆髄処置は、かなり高い確率で歯髄を保存できる治療法(当院の治療成績は98%以上)ですが、歯の状態によっては治療後に、歯髄の炎症などによる抜髄処置が必要になる場合があります。 - 術後しみる場合がある
う蝕除去や覆髄処置の刺激で歯髄神経が過敏になり、一時的に冷たい物などがしみる場合があります。これらの症状は時間が経つにつれ軽減・消失します。 - 保険適用外の治療
MTA覆髄治療(歯髄保存治療)は保険適用外です。所要時間は20~30分です。(ラバーダム・顕微鏡使用)
被せ物も保険適用外です。(被せ物を保険請求すると混合治療になるため)